胆道がん
胆道がんの外科治療:外科医にかかる前に知っておくべきこと、胆道がんの薬物療法の進歩
胆道がんの唯一の根治療法は外科治療です。日本の技術は世界のトップレベルにありますが、高難度な手術になることが多いため専門施設での治療をお勧めします。外科と内科がチームを組んで手術前の検査や処置から一貫した体制となっている施設が理想です。(國土 典宏)
胆道がんの薬物療法は、切除不能例を対象に行われています。ゲムシタビン+シスプラチンなどの細胞障害性抗がん剤を中心に、IDH1変異やFGFR融合遺伝子などのゲノム異常を標的とした分子標的治療の開発が注目されています。(池田 公史)
講演者
1981年、東京大学医学部卒業後、東京大学第二外科入局。米国ミシガン大学留学を経て癌研附属病院外科医長。2001年東京大学大学院医学系研究科 肝胆膵外科分野助教授、2007年同大学院教授。2017年4月より現職。専門は肝がん、膵がん、胆管がんの外科治療と肝移植。世界肝胆膵学会次期理事長。日本肝胆膵外科学会理事。肝癌診療ガイドライン2013年版、2017年版改訂委員長。2017年第53回日本肝癌研究会会長。2019年第10回アジア太平洋肝癌学会会長。
熊本大学卒業後、熊本での研修を終え、国立がんセンター中央病院へ。レジデント、チーフレジデント、スタッフを経て、2008年より、国立がん研究センター東病院にて、肝胆膵がんの薬物療法の開発に取り組んでいます。 肝胆膵領域の悪性腫瘍の様々なガイドライン委員や適正使用委員も兼務しています。
司会者
1990年立教大学法学部卒。医療系出版社、「サンデー毎日」専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に、新聞、雑誌、ウェブサイトに執筆活動を行う。著書に『がん、脳卒中、心臓病 三大疾病死亡 衝撃の地域格差』(中央公論新社、共著)、『病院がまるごとやさしくわかる本』(秀和システム)など。社会福祉士。