【日本がん免疫学会共催】
がん免疫療法の進歩
がん治療における免疫療法の意義と実際
がん免疫療法として、免疫チェックポイント阻害薬およびその併用療法、また遺伝子改変CART細胞療法が複数のがんに対して実用化されました。しかし全てのがんを治療できるわけではなく、皆に効くわけではありません。特有な副作用もあります。なぜそうなのか、治療の実際はどうなのか? がん免疫療法の実際と最近の進歩を皆様と一緒に考えてみたいと思います。
講演者
慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 特任教授 1980年慶應義塾大学医学部卒業、同内科(血液感染リウマチ)、1985-97年米国南フロリダ大学、カリフォルニア工科大学、NIH国立がん研究所でがん免疫の研究(ヒトがん抗原の発見と免疫療法の開発)、1997年慶應義塾大学医学部先端医科学研究所教授、2005年同所長、2015-17年慶應義塾大学医学研究科委員長、2015年日本がん免疫学会理事長、2019年国際医療福祉大学医学部 医学部長、慶應義塾大学医学部先端医科学研究所 特任教授、現在のテーマはヒトがん免疫病態の個人差の解明とその制御法の開発
1998年三重大学医学部卒業、同大学内科学第二講座入局。2001年より、三重大学大学院医学系研究科に入学、同大学附属病院第二内科にて、造血器腫瘍と固形腫瘍(乳がん、消化器がん、肉腫、胚細胞腫瘍、原発不明癌等)の診療を行いつつ、新規がん免疫療法の臨床試験、患者免疫応答解析の研究に携わる。2005年より、新規がん免疫治療の開発研究とともに、固形腫瘍患者の診療に従事し、その後、主に固形腫瘍の診療と臨床研究に従事する。2008年、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医取得、同年同学会専門医会よりASCO2008総会に派遣される。2009年、米国ニューヨーク市のMemorial Sloan-Kettering Cancer Center, Ludwig Center for Cancer Immunotherapy(Drs. Jedd Wolchock and James Allison)に留学、Visiting Investigatorとして、主に免疫チェックポイント阻害剤(抗CTLA-4抗体療法、抗PD-1抗体療法等)の新規がん免疫療法の開発、臨床試験登録患者の免疫応答解析を主としたトランスレーショナルリサーチに携わる。2013年3月より、国立がん研究センター中央病院に赴任し、新規がん免疫療法をはじめ各種新規薬物療法の早期臨床試験の実施、および、トランスレーショナルリサーチを行っている。