小児がん
【小児がん】
共催:NPO法人日本小児がん研究グループ
組織球症・小児腎腫瘍・横紋筋肉腫
【小児・AYA世代のがんの長期フォローアップ よりよいサバイバーシップのために】
共催:日本小児血液・がん学会
【日本小児がん研究グループ 共催】
組織球症
ランゲルハンス細胞組織球症LCHをよく知り治す
かつて「みなしご病」、「ヒスチオサイトーシスX」と呼ばれてきたランゲルハンス細胞組織球症(LCH)に関する研究は、遺伝子解析の進歩によって、この5年ほどの間に飛躍的な発展を遂げています。病態解明につながる臨床研究と新たな治療法の開発、晩期合併症の積極的な予防など、最新の話題についてお話ししたいと思います。
1993年3月 東京女子医科大学 卒業
1997年9月 国立小児病院 血液科 レジデント
2002年3月 国立成育医療研究センター 小児腫瘍科 専門修練医
2008年6月 国立成育医療研究センター 腫瘍科 医員
現在、国立成育医療研究センター 小児がんセンター 医員
小児腎腫瘍
わが国の治療成績と新しい標準治療開発
小児の腎臓には様々な悪性腫瘍が発生します。ウィルムス腫瘍(腎芽腫)が最も多く、そのほか腎明細胞肉腫や腎ラブドイド腫瘍などがあります。ウィルムス腫瘍は、抗がん剤による化学療法に加えて病期により放射線療法を追加するという標準治療が行われています。JCCGの取り組みや海外の共同臨床研究もご紹介いたします。
1957年東京都生まれ。2004年日本ウィルム腫瘍スタディグループ(JWiTS)委員となりました。現在はJWiTSの仕事を受け継いだJCCG腎腫瘍委員会の委員長を務めています。病気のこども達が元気に暮らすことができるよう頑張っています。
横紋筋肉腫
より良い治療を目指す横紋筋肉腫の臨床試験
横紋筋肉腫は小児で最も多い悪性軟部腫瘍ですが、思春期・若年成人世代(AYA世代)にも発症し、また、体のあらゆる部位から発症するため、治療においては多診療科の連携が必須となります。横紋筋肉腫の診断・治療について分かりやすく説明させていただき、JCCG(日本小児がん研究グループ)横紋筋肉腫委員会での臨床試験の取り組みについて紹介させていただきます
1975年大阪府生まれ。京都府立医科大学を卒業し、小児科の一般診療の研修の後、京都府立医科大学で小児がんの診療、研究に携わっています。現在はJCCG横紋筋肉腫委員会の一員として、より良い治療を目指した横紋筋肉腫の臨床試験に関わっています。また、長期合併症が少ない治療を目的とした妊孕性温存治療や陽子線治療のガイドライン作成にも参加しています。小児がんの診断・治療に伴い様々な喪失を経験する患者さんが、自身の人生に希望を見出し、人生を再構築することを支援していきたいと考え、日々の診療を行っています。
【日本小児血液・がん学会 共催】
小児・AYA世代のがんの長期フォローアップ
よりよいサバイバーシップのために
身体的、心理社会的に変化が大きい小児・AYA世代では、がんの罹患や治療で生じうる、身体、臓器、妊孕性、心理社会的問題への影響や、二次がんリスクに注意を要します。
晩期合併症と長期フォローアップに関する国内外の動向をお話しします。
1990年東京女子医科大学卒業、卒後研修中に国立小児病院血液科ローテート。1995年米国St. Jude小児病院リサーチフェロー。東京女子医大小児科を経て1999年国立小児病院血液科フェロー、2003年国立成育医療研究センター腫瘍科(現小児がんセンター)医員。現在は、小児固形腫瘍・脳腫瘍の診療と、長期フォローアップに従事。
司会者
1985年北大医学部卒業。聖路加国際病院で卒後研修を行った。1989年ローマカトリック大学で小児がんの臨床を学び、1990年から3年間、米国メンフィスのSt. Jude小児病院で白血病の研究に従事した。帰国後1997年から東大医科研で細胞療法を学び、2004年から現職。専門は小児白血病、小児MDS、小児がんのチーム医療。2010年末、聖路加フィルハーモニーを結成しクラリネット奏者を務める。