血液がん

8/7(日) 13:00-15:50 コングレスクエア日本橋 ルームA1
13:00-13:40 多発性骨髄腫
“診断と治療―最適な治療選択とは?”


多発性骨髄腫は骨折や腎機能障害など様々な合併症がみられます。自家移植やボルテゾミブ・レナリドミドなどで治療成績が改善していますが、多くの患者さんで再発します。昨年から、いくつかの治療薬が利用可能になりました。セミナーではこれらも含めて一人一人の患者さんに最適な治療選択についてお話したいと思います。

今井 陽一

今井 陽一(いまい よういち)

東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科 准教授

1967年東京生まれ。東京大学血液・腫瘍内科に入局以来、血液診療・血液学研究に従事。米国留学、東大、女子医大を経て7月より東京大学医科学研究所附属病院血液腫瘍内科勤務。多発性骨髄腫の患者さんが楽しく日常生活を送ることをサポートできるように日々の診療に取り組んでいます。また、次世代の治療法の開発を目指して研究に取り組んでいます。

コンテンツ協賛 がん情報サイト「オンコロ」

13:40-14:25 骨髄異形成症候群・急性骨髄性白血病
“最近の治療方法と成果”

白血病はもはや不治の病ではなくなりました。同じ白血病でも、経過は非常に多様です。治療の実際と成績について、お話したいと思います。

内田 直之

内田 直之(うちだ なおゆき)

虎の門病院血液内科・医長

1968年山口県下関市生まれ。1993年九州大学卒業後、浜の町病院、愛媛大学病院から2005年より現職。何もしないで様子をみるだけの治療から骨髄移植まで、それぞれの患者さんのニーズに合った適切な治療が提供できるよう、心がけています。

14:25-15:10 慢性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病
“どんどん進化する白血病の治療”

慢性骨髄性白血病には、フィアデルフィア染色体と言う異常によっておこる病気です。慢性骨髄性白血病は、移植を受ける以外「不治の病」でした。しかしグリベックⓇ出現以降、続々と特効薬が出て来て、10年生存率は90%を超えるようになりました。さらに一部の患者さんでは薬を止めても再発しないことも分かってきました。またフィアデルフィア染色体は急性リンパ性白血病も起こします(陰性のものもあります)。急性リンパ性白血病も治療はどんどん進化してきています。

木村 晋也

木村 晋也(きむら しんや)

佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科 教授

1986年に自治医科大学卒業、8年間のへき地勤務の後、オーストラリア、ドイツでの留学を経て、2002年から京都大学医学部 輸血細胞治療部助手。2009年に佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科教授となり、2014年から佐賀大学医学部附属病院 副病院長を勤める。専門は、血液学・輸血学。特に慢性骨髄性白血病を得意とする。趣味は、魚釣り。

15:10-15:55 リンパ腫・慢性リンパ性白血病の治療
“組織型によって大きく違う臨床像と治療”


リンパ腫にはさまざま病型があり、病型により臨床経過・治療法・治りやすさが異なります。頻度の多い病型を中心に、どのような病気か、標準的な治療が何かを中心にお話をします。リンパ腫や慢性リンパ性白血病に対する新薬も紹介したいと思います。

伊豆津 宏二

伊豆津 宏二(いづつ こうじ)

虎の門病院 血液内科部長

東京大学医学部附属病院、NTT東日本関東病院を経て、2010年4月より虎の門病院血液内科勤務。血液疾患の中でもリンパ腫、多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病などのリンパ系腫瘍の診療を中心として携わっている。「標準的治療」を提供しつつ、よりよい治療を目指したいと考えている。

司会
新井 辰雄

新井 辰雄(あらい たつお)

院内患者会世話人連絡協議会(HosPAC)代表

嫁1人、息子2人、会社員。
2002年5月、急性リンパ性白血病を発症、2003年3月、骨髄バンクを介し造血幹細胞移植。
院外の患者おしゃべり会であるNPO血液情報コミュニティももの木に参加。自身の経験から院内での開催の必要性を感じ、2006年7月、東大病院にて院内おしゃべり会/パロス(Pharos)を立ち上げ、並行して院内でのおしゃべり会(患者会)のスタートを志す方々のお手伝いのためにHosPAC/院内患者会世話人連絡協議会に参画しております。
『pharosとはラテン語で灯台を意味し、東大病院の東大と荒波を越える患者さん方の道しるべになろうとネーミングしました』