小児がん

8/7(日) 10:00-11:50 コングレスクエア日本橋 ルームA1
10:00-10:20 小児急性リンパ性白血病
“診断と治療の過去・現在・未来”

白血病は、小児がんの中でもっとも多い病気です。以前は白血病=不治の病、というイメージだったかもしれませんが、小児の急性リンパ性白血病の治癒率は大幅に向上しました。どのように治療が進歩したのか、その「サクセスストーリー」をもとに、小児急性リンパ性白血病の診断と治療について解説します。

加藤 元博

加藤 元博(かとう もとひろ)

国立成育医療研究センター 小児がんセンター 医長

2000年東京大学卒業。小児科医として研修後、埼玉県立小児医療センターにて勤務。2006年から東京大学大学院にてがんの分子病態について基礎研究に携わった。2010年から埼玉県立小児医療センター、東京大学医学部附属病院を経て、2015年から国立成育医療研究センターへ。小児血液・腫瘍疾患の診療・臨床研究・基礎研究に従事している。

10:20-10:40 JMML(若年性骨髄単球性白血病)
“JMMLの診断と最新の治療法”

若年性骨髄単球性白血病は小児白血病の中でも非常にまれな病気で、造血幹細胞移植が唯一の治療とされています。最近発症の原因となる遺伝子異常が解明されつつあり、また新たな治療法の開発が進んでいます。セミナーでは診断から最新の治療法についてお話したいと思います。

坂下 一夫

坂下 一夫(さかした かずお)

長野県立こども病院血液腫瘍科・部長

1965年長野県上田市出身。医学部卒業後静岡県立こども病院、信州大学医学部附属病院などの勤務を経て、2014年4月より長野県立こども病院血液腫瘍科に勤務。ひとりでも多くの小児血液腫瘍、固形腫瘍の患者さまが治って、元気になれるようにと思いながら働いています。

10:40-11:00 小児脳腫瘍
“小児脳腫瘍治療のトピック”

主要な小児脳腫瘍について、現在国内で進行中および計画中の臨床試験について紹介します。また、患者さんや医療者からよく質問される治療法に関する質問についても、解説します。

寺島 慶太

寺島 慶太(てらしま けいた)

国立成育医療研究センター 小児がんセンター 脳神経腫瘍科

日米で小児科・小児血液・がん診療の研修を行い、2012年9月より国立成育医療研究センターに赴任しました。小児がん、特に脳神経腫瘍の診療と研究に従事しています。こどもの脳腫瘍は、とても種類が多く、いろいろな部位に発生します。患者さんやご家族と、小児脳腫瘍の専門家による多職種チームが、一緒になって医療を行うことを大切にしています。

11:00-11:20 肝芽腫
“肝芽腫の治療と今後の方向性”

肝芽腫は小児の肝臓がんの中で最も多く、主に2歳以下に発症します。現在世界中で、肝芽腫を腫瘍の広がり方に基づいて治りやすさを分類し、それぞれのグループごとに治療研究が行われています。日本も世界との共同研究に参加する方向で検討中です。これまでの治療法の変遷と今後の方向性についてお話したいと思います。

井田 孔明

井田 孔明(いだ こうめい)

帝京大学医学部附属溝口病院 小児科 教授

1963年名古屋市生まれ、53歳。埼玉県立小児医療センター、東京大学医学部附属病院で小児悪性腫瘍の診療の研鑽を積みました。平成24年より神奈川県川崎市にある帝京大学医学部附属溝口病院に勤務し、小児科の地域医療に従事しています。小児悪性腫瘍の領域では、現在JCCG(日本小児がん研究グループ)の中の肝腫瘍委員会、監査委員会、プロトコール審査委員会の委員として、臨床研究を支える仕事をしています。

11:20-11:40 胚細胞腫瘍
“最近の診断と治療、そして今後の方向性について”

胚細胞腫瘍は赤ちゃんの時期に色々な臓器に分化することのできる能力を持った原始胚細胞という細胞から様々な部位に発生します。診断や治療法も部位により様々で、後遺症にも十分留意して治療せねばなりません。このセミナーでは最近の治療の考え方を交えながら、胚細胞腫瘍の概略をわかりやすくお話ししたいと思います。

上原 秀一郎

上原 秀一郎(うえはら しゅういちろう)

大阪市立総合医療センター 小児外科 医長

1997年日本大学医学部卒業。一般外科・小児外科の研修を経て、米国マサチューセッツ総合病院留学。帰国後、大阪大学小児成育外科、大阪府立母子保健総合医療センター、大阪市立総合医療センターで小児固形腫瘍の臨床と研究に従事し、研鑽を積みました。現在、JCCG(日本小児がん研究グループ)の胚細胞腫瘍委員会の委員として、日本の胚細胞腫瘍の臨床研究を推進しています。

座長
真部 淳

真部 淳(まなべ あつし)

聖路加国際病院 小児科 医長

1985年北大医学部卒業。聖路加国際病院で卒後研修を行った。1989年ローマカトリック大学で小児がんの臨床を学び、1990年から3年間、米国メンフィスのSt. Jude小児病院で白血病の研究に従事した。帰国後1997年から東大医科研で細胞療法を学び、2004年から現職。専門は小児白血病、小児MDS、小児がんのチーム医療。2010年末、聖路加フィルハーモニーを結成しクラリネット奏者を務める。

このセッションはJCCG(日本小児がん研究グループ)の協力をうけ開催いたします。

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