乳房再建
“乳がんを美しく治す【乳房再建のこれまでとこれから】”
8/7(日) 14:00-14:50 コングレスクエア日本橋 ホールD
自然な触感の乳房を希望する場合は皮弁による再建。傷を付けたくない場合は、乳房インプラントによる再建。これまではあまり選択の余地がありませんでしたな。しかし近年、自然な触感で新たな傷痕も増えず、入院も不要な脂肪注入による再建が現実的な選択肢となりました。近い将来、再生医療の進歩が、乳房再建にもっと導入される日も来るでしょう。そうすれば乳房再建は乳がん患者さんのさまざまな背景に配慮して、一人一人にピッタリと合う方法を選ぶことが出来るようになります。
講演者
佐武 利彦(さたけ としひこ)
横浜市立大学附属市民総合医療センター形成外科 部長・准教授
お腹やお尻、太ももなどからの組織移植による乳房再建では、これまでに国内で1000例以上の手術症例を有し、高い成功率を残している。「あたたかく、やわらかく、美しい」乳房の再現をめざして、手術手技の改良を重ねているが、近年では「傷痕の残らない」脂肪注入による乳房再建法の確立のために尽力している。
乳房再建の啓蒙と普及のために、患者会・講演会での発表、若手形成外科医の育成、乳房再建の論文や書籍作成、基礎研究、学会活動を精力的に行っている。
司会
真水 美佳(ますい みか)
NPO法人エンパワリング ブレストキャンサー理事長
NPO法人キャンサーネットジャパン認定乳がん体験者コーデネーター
2008年、両側乳がんの宣告を受け、左側温存、右側全摘出と同時に乳房再建手術を受ける。2010年、自身の乳がん体験をもとに写真集『いのちの乳房-乳がんによる「乳房再建手術」にのぞんだ19人』 (撮影:荒木経惟、発行:赤々舎)を企画・出版、モデルの1人でもある。2013年1月、NPO法人エンパワリング ブレストキャンサー/E-BeC設立。ウェブサイトからの情報の発信、『乳房再建ハンドブック』の作成、 「乳房再建に関するアンケート調査」や特に情報の少ない地方都市を中心に「乳房再建全国キャラバン」を開催している。